「発音は通じればいい」——つまり、通じなければダメ

英語の発音が子供の頃から育てる
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大人になってから英語の発音を学び直す人たち

発音練習

先日、大人向けの発音セミナーの説明会に参加しました。
6回のZoomでのグループ受講(受講生は50~100名ほどいるのかも知れません)と24回の個別添削を組み合わせた3か月の講座で、受講料は約35万円。

高いと思いましたか?
妥当な価格でしょうか?
こういう発音のセミナーは3ヶ月ぐらいで30~70万円ぐらいが多いような印象です。

説明会では、参加者の方から発音についてたくさんの質問が出ていました。

それを聞きながら、私は何度も思いました。
「これは、イースマイルの子どもたちなら、普段のレッスンの中で既に教わっていることだな」と。

中には、発音学習ではかなり基本的な内容について、どうしたらいいのかわからず、途方に暮れているように見える方もいました。
その気持ちが、私には痛いほどわかりました。

昔の私と同じだったからです。

私自身も英語の発音をどう学べばいいのかわからなかった

女子高生

私自身、高校生の頃からずっと、英語の発音をきちんと学びたいと思っていました。
どうしたら英語らしい音が出せるのか。
なぜ聞こえてくるはずの音と、実際にネイティブの話す英語はこんなに違うのか。
ずっと知りたかったんです。

自分の耳は悪いのだろうか? とさえ思っていたこともありました。
当時は今のようにインターネットもありませんでした。
発音を専門的に教えてくれる場所も、なかなか見つかりませんでした。

本も何十冊と買いました。
でも、本を読んでも、

「結局、この音はどう出せばいいの?」
「自分の何が違うの?」
「私は今、正しくできているの?」


ということが、よくわからなくて、長い間、モヤモヤしたままでした。
だから今回、発音について困っている大人の方たちを見ていて、とても気の毒に思いました。

英語を長年勉強してきたのに、発音についてきちんと教えてもらう機会がなかった。
自分では何が違うのかもわからない。

でも、直したい。
そのもどかしさが、よくわかったんです。

ただ同時に、

「でも、この方たちは幸運だな」

とも思いました。
なぜなら、ようやく正しい知識を持つ指導者のところにたどり着けたからです。

今回の講座は3か月で約35万円。
決して安い金額ではありません。
でも私は、発音は、それだけのお金を出してでも、きちんと学ぶ価値のあるものだと思っています。

高額だから価値があるのではありません。
発音をきちんと身につけることで、その後の英語人生そのものが変わる可能性があるからです。

「発音は通じればいい」——その通り。でも

「発音は通じればいい」——その通り。でも
その説明会の中で、主宰者の方がおっしゃった言葉がとても印象に残りました。

「発音は通じればいい。だからこそ、通じなければダメなんです。」

まさにその通りだと思いました。

よく、
「発音なんて通じればいい」
と言われます。

私も、ネイティブとまったく同じ発音を目指す必要はないと思っています。
でも、
「通じればいい」ということは、つまり「通じなければダメ」ということです。

では実際、日本人のどれくらいの人が、
何度も聞き返されることなく、
相手に大きな負担をかけることなく、
自然に自分の英語を理解してもらえているでしょうか。

そもそも、
「相手に負担をかけずに通じる発音」
を身につけている人は、どれくらいいるでしょう。

単語を知っている。
文法もわかる。
資格も持っている。

それでも、実際に英語を話した瞬間、相手にうまく伝わらないことがあります。

それは、英語力そのものがないからとは限りません。
「英語の音」を学ぶ機会がなかったからです。
考えてみれば、言語を学ぶのに、その言語の音を学ばないというのは、とても不思議なことです。

発音学習は「古い習慣を壊して、新しい習慣を作ること」

発音学習は、「古い習慣を壊して、新しい習慣を作ること」

今回の説明会では、
「発音学習は、これまでの習慣を変えること」
という話もありました。

これも、本当にその通りだと思います。
発音を学ぶというのは、単に、

「舌をここに置きましょう」
「この音はこう発音します」

という知識をいくつか覚えることではありません。

私たちは日本語を母語として何年、何十年と話してきています。

その中で、
「こういう音として聞く」
「こう口を動かす」
「こういうリズムで話す」
「息の使い方はこう」

という日本語の習慣が、脳と身体の中にしっかりと染み込んでいます。

だから、大人になってから英語の発音を学ぶというのは、
古い習慣を修正し、新しい習慣を築く作業
なのです。

英語の発音を学ぶことは「脳の中の音の地図」を描き直すこと

地図

私はこれを、「脳の中の音の地図を描き直すこと」だと考えています。

日本語と英語では、音の区切り方そのものが違います。
色でたとえるなら、「新しい色を一つ追加する」というだけではありません。

今まで赤だと思っていた範囲、黄色だと思っていた範囲、その境界線そのものを引き直すようなものです。
つまり、
今までの分類の仕方そのものを組み替える。
だから、大人になってから発音を直すのは大変なのです。

長年身体に染みこんでいる聞き方、話し方、口の動かし方を、一度見直して組み直さなければならないからです。

英語の発音は「パフォーマンス」でもある

発音は「パフォーマンス」でもある

もう一つ、今回の説明会で印象に残ったのが、
「発音はパフォーマンスである」という考え方でした。

これも、とても大切だと思います。
発音についてどれだけ知識を得ても、頭で理解しただけでは話し方は変わりません。

実際に、

今までとは違う口の動かし方をする。
違う声の出し方をする。
違うリズムで話す。
弱くするところは、しっかり弱くする。
強くするところは、思い切って強くする。

それを実際にやらなければなりません。

最初は、
「こんなに大げさでいいのかな」
「なんだか自分じゃないみたい」

と感じることもあります。

だからこそ、説明会では、

「俳優のようになる勇気が必要」

という言葉が使われていました。

英語を話すときには、日本語を話すときとは違う身体の使い方に切り替える。
それを何度も繰り返して、脳と筋肉に新しい動きを覚えさせていく。

発音は、知識だけではなく、
身体で身につける技術
なのだと思います。

海外に住めば自然に英語の発音が良くなるわけではない

海外に住めば、自然に発音が良くなるわけではない

「海外に長く住んでいれば、自然に発音も良くなるのでは?」

そう思われることもあります。

でも、実際には、海外在住が何十年という方でも、日本語なまりの強い発音のままということはあります。
留学経験がある人でも、発音については我流のままというケースは少なくありません。

理由はシンプルです。

大人同士の会話では、相手はいちいち発音を直してくれないからです。
多少聞き取りにくくても、

「たぶんこういう意味だろう」

と相手が推測して、会話を続けてくれます。
生活はできてしまいます。

だから本人も、
「通じているから大丈夫」
と思ったまま、その発音を何年も使い続けます。

そして、その我流の発音がさらに強い習慣として定着していきます。
つまり、
英語圏に住むことと、発音を体系的に学ぶことは別なのです。

英語の発音には専門家からのフィードバックが必要

発音は、自分一人ではなかなか修正できません。
自分では正しく発音しているつもりでも、実際には違っていることがあります。

そもそも自分の耳が、その音を「正しい」と処理してしまっている場合もあります。

だから、
「今の音はここが違う」
「もう少しこうしてみよう」
「今の音はできている」

と、確かな知識を持つ人から、その都度フィードバックを受けることが必要です。

一人ひとりの音を聞く。
癖を見抜く。
修正する。
もう一度聞く。
それを何度も繰り返す。


発音指導には、とても手間がかかります。

だから、本当に丁寧な発音講座が高額になるのは、ある意味当然だと思います。

今回の3か月約35万円という講座も、内容を聞いていて私は納得しました。
むしろ、
正しく学べる場所にたどり着けたことそのものが、その方たちにとって大きな財産なのではないか
と思いました。

英語の発音が良いことで得られるメリット

楽しく会話する日本人と外国人

発音が良いことで得られるものは、想像以上に大きい

発音が良いことのメリットは、単に
「英語がきれいに聞こえる」
ということではありません。

一番大きいのは、
相手に伝わりやすくなること。

何度も聞き返されることが減り、相手がこちらの英語を理解するために余計なエネルギーを使わなくて済みます。
すると会話が自然に続きます。

「この人とは話しやすい」
そう感じてもらえることは、人間関係を築くうえでも大きな意味があります。
友達ができやすくなることもあるでしょう。

ビジネスなら、スムーズな会話が信頼関係を築くことにつながり、商談や交渉にも良い影響を与えることがあります。
もちろん、発音だけで人間関係や仕事の成果が決まるわけではありません。

でも、
同じ内容を話すなら、相手が苦労せずに理解できる英語のほうが、コミュニケーションとして圧倒的に有利です。

逆に、発音が原因で相手に大きな負担をかけていることで、本人が気づかないところで不利益を受けている可能性もあります。
だからこそ、多くのビジネスパーソンが、大きな金額を払ってでも発音を学ぼうとしているのだと思います。

発音は、格好よく話すためのものではありません。
仕事、人間関係、そして自分の英語をどう受け取ってもらうかに関わる、大切なコミュニケーション能力
です。

英語の発音を学ぶとリスニングも変わる

発音を学ぶと、リスニングも変わる

発音を学ぶメリットは、話すことだけではありません。
発音を学ぶことは、リスニングにもつながります。

よく、
「自分が言える音は聞き取れる」と言われます。

もちろん、正しく発音できれば、どんな英語でも必ず聞き取れるという意味ではありません。
でも、自分の中になかった音の違いを知り、自分でもその音を作れるようになると、その違いを耳でも認識しやすくなります。

また、

音のつながり、
弱くなる音、
英語のリズム、
イントネーション


を自分で再現できるようになると、

「実際の英語ではこう聞こえるんだ」

ということがわかるようになります。

だから最近では、ビジネスパーソンだけでなく、受験生の間でも発音学習が注目されつつあります。

発音は、「話す力」と「聞く力」の両方に関わる学習
なのです。

子どもの頃から英語の発音を学ぶ|イースマイルの発音指導

そして、私はイースマイルの価値を改めて感じました。
今回、大人向けの発音講座の説明会を聞きながら、私が一番強く感じたのはここでした。

参加者の方々が、大人になってから初めて学ぼうとしていることの多くを、イースマイルの子どもたちは、普段のレッスンの中ですでに学んでいる。

フォニックスだけではありません。

一つひとつの発音。
音の違い。
音のつながり。
弱形。
英語の強弱。
リズム。
イントネーション。
音読。


それらを特別な「発音講座」として切り離すのではなく、日々の英語学習の中に組み込んでいます。

だから子どもたちにとっては、
「英語を学ぶなら、英語の音も学ぶのが当たり前」なのです。

英語教室はたくさんあります。
でも、子どもの頃から「英語の音」そのものを専門的な視点で捉え、継続的に指導している教室は決して多くありません。

今回の説明会に参加して、イースマイルは、実はかなり希少なことをしているのだと、私自身が改めて気づきました。

私が「もっと早く知りたかったこと」を生徒たちには最初から

冒頭でもお伝えしましたが、私は、高校生の頃から発音を学びたいと思っていました。
でも、長い間、どうやって学べばいいのかわかりませんでした。

その後、大人になってから幸運にも、日本でもトップクラスの発音指導をされている複数の先生方から個人指導を受ける機会に恵まれました。
もちろん、そこには相応の時間と費用をかけました。
英語の発音指導に関して、専門的に学んだことがある英語講師はまだまだ少ない中、
私には、かなりの知識があると自負しています。

高いお金をかけて得た知識やノウハウを、自分だけのものにするつもりはありません。

イースマイルの生徒さんたちには、惜しみなく伝えています。
私が高校生の頃に、ずっと知りたくて、でも知ることができなかったこと。
大人になってから、時間も費用もかけてようやく学べたこと。

それを、イースマイルの子どもたちには、最初から伝えてあげたいと思っています。

大人になってから「直す」のではなく、子どもの頃から「育てる」。

正しい音を聞き、正しい音を作り、それを自分のものにしていく。

発音は、英語をきれいに話すための飾りではありません。
英語を使って、人とつながるための土台です。

だから私は、これからも発音指導を大切にしていきたいと思っています。


幼児には幼児への指導の仕方、
小学生には小学生への指導の仕方があります。
メンタル面での影響を考え、一度に突き詰めて指導をしないこともあります。
生徒の負担が少ないように、自信を失わせないように、
時間をかけて完成形にもっていけたらよいと考えているからです。
だから、小学校卒業時点では、まだまだ未完成の生徒さんが大半です。

だからこそ、中高生になってある程度の英語力が付いた時点で、
もう一度、発音を基礎から振り返って学び直す機会を持つことが重要です。

中高生の知能を持って、理論的にもしっかりと発音の仕方を学び直すことで、
それまであやふやだったことや
いつの間にか身に付いていた自分の癖や勘違いを
しっかりとクリアにしていけるのです。

高校生以上には、音声学的な見地からの本格的な発音コースも開講可能です。
発音に興味のある生徒には、専門的に指導したいと思っています。
イースマイルを卒業して何年か経った時でも、
もし本格的に発音を学びたいと思ったら、いつでも声をかけて下さい。
喜んで指導させて頂きます。

有り難いことに、全国の英語講師の方からも、
発音を教えて下さい、
発音指導法を教えて下さいとよく言われるのですが、
申し訳ありませんが、
私は私の全エネルギーをイースマイルの生徒さんに向けたいと思っています。

発音をこのレベルで指導してくれる教室はまだまだ少ないです。
是非、イースマイルで、どこに出ても通じる発音を身に付けて下さいね。

この記事を書いた人

子ども英語の世界に足を踏み入れて
25年が経ちました。
英語講師という仕事は天職だと思うくらい、
毎日かわいい生徒さんに囲まれて
幸せを感じています。

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