ロンドンを訪れて その4

6日目 コッツォルズへ

6日目は、私が一番楽しみにしていたと言っても過言ではない、コッツォルズへ。
ここはアクセスが不便なのでベスツアーに申し込みました。
日本語OKのツアーだったので、参加者は全員が日本人。

バスの中にお手洗いがあったのですが、水を流すボタンと間違えて、エマージェンシーボタンを押す人が続出。その度にバスが停まるという事態に。
そのボタンのすぐ前には大きな赤い文字でEmergency Buttonって書いてあるのに。

今回の旅行では、ほとんど日本人に会うことはありませんでしたが、ここで日本人の人たちとご一緒になり、やはり日本人は英語がわからない人が多いんだなと痛感しました。

コッツォルズは本当に美しい村々で、最高に素敵な場所でした。
イギリス旅行で人気があるのも納得です。

4つの村を訪れたのですが、こちらは私の一番のお気に入りとなったバイブリーという村。

 

その他の3つの村もそれぞれに素敵でした。

お花がすごく美しかったです。

また、こちらへ向かうまでのバスの車窓の眺めが素晴らしく美しかったです。
菜の花が満開で黄色が一面に広がり、羊、牛、馬などがのびのびと放牧されていました。
イギリス特有の丘が幾重にも広がっていく牧草地帯は、これまで見た景色の中でも最高レベルに美しく、のどかな風景でした。
あの風景は是非1人でも多くの皆さんに見て欲しいと思うほど。

イギリスを旅して感じたこと

初めてのイギリス

実は、私はこれまでイギリスに興味を持ったことはありませんでした。

私は大学時代はイタリア語を専攻していたので、学生時代から絶対的なヨーロッパ派だったのですが、なぜかイギリスには興味がなかったんですよね。

ヨーロッパには学生時代、会社員時代の出張を含めて5~6回訪れています。
学生時代にはフィレンツェでホームステイしていたことも。
イタリア国内だけでなく、フランス、ドイツ、ベルギー、スイス、オーストリアなど、ヨーロッパはいつも私の近くにある感じがしていました。

でも、イギリスだけは違ったんですよね。
義理の姉が5年ほどロンドンで暮らしていた時ですら、まったく私とは関係のない国という印象のままでした。

イギリスはお天気が悪くて陰気な国という先入観が強かったのかもしれません。

イギリスに興味をもったきっかけ

数年前にイギリス英語の発音を学んだことがきっかけの1つです。
それまでアメリカ英語しか知らなかった私は、イギリス英語特有の美しさに強く強く心惹かれました。

また、イギリス王室をテーマにしたNetflixのドラマ The Crown を見たことで、イギリスの歴史に興味を持ったのもきっかけの1つです。

実際のイギリスは

初めてロンドンを訪れてびっくりしたのが、様々な国にルーツを持つ人々が共存している社会だということでした。

肌の色も、服装も、本当に多種多様なことに驚きました。
イタリアは、まったくそんなことはなかったですし、フランスでは割と黒人の人たちの占める割合が多いことは肌で感じていましたが、ロンドンもそんな感じになっているとは、思いもしませんでした。

中東系、アフリカ系、東欧系、アジア系、本当に様々なルーツを持つ人々が、それぞれに訛りのある英語を堂々と話し、ロンドン市民として生活している様子に感動したんです。

スーパーやファーストフード店だけでなく、一流ホテル、一流レストランでも、そういう癖の強い英語が堂々と話されているんですよね。

国際的な都市ってこういうことだなと感激しました。

また、英語だけでなく、フランス語、スペイン語、イタリア語、中東、東欧の言葉など、ありとあらゆる言葉を耳にしました。

こんな環境で育つ子ども達と、日本のような割と閉塞感のある国で育つ子ども達とでは、精神性がまったく異なるのは当然だとも思いました。

人々はユーモアがあって楽しい

今回、ロンドンではタクシーの運転手さんや、レストランのウエイターさんなどと会話したり、街行く人に道を聞いたり、何かと話すことがあったんですが、皆さん本当に親切で、感じの良い人が多かったです。
こちらが英語で話しかけると、色々親切に教えてくれました。
嫌な思いをしたことは一度もありませんでした。

気候は?

お天気も素晴らしく良くて、一度も雨に降られることはありませんでした。
ただ、朝夕の気温差が想像以上に大きかったです。
使わないだろうと思いながら持って行っていた、カシミアのショールが大活躍しました。

また1日の日照時間が長くて、4時過ぎには明るく、21時ぐらいまで日は暮れません。
イギリスに行くなら5~7月と言われる理由がよくわかりました。

治安は?

イギリスに関して言えば、ヨーロッパの中では近代的な感じがして、治安の悪さは感じませんでした。
通りは広いですし、歩道もきちんと整備されています。
パリほど、ごちゃごちゃしている感じはなく、建物に重厚感があって安心感がありました。
交通事情もパリのようなめちゃくちゃな感じはなかったです。

公共交通機関は?

地下鉄は3~5分ごとぐらいに、ひっきりなしに来るので、その辺りは日本の都市部と同じだと感じました。(パリもそんな感じなので便利です)
ただ、地下鉄の駅は、薄暗く感じますし、地下鉄の車体は日本のようにきれいではありません。
また、運転が荒く、急な加速、急なブレーキなどが多く、すごく揺れました。
日本の電車が、いかに細やかな配慮の元で運転されているのかを痛感しました。
また、地下鉄は地下の深いところを通っている事が多いようで、一度エレベーターではなく、階段を使ったら、上っても上っても地上に出ないという、酷い目にあってしまいました(笑)

また一番感じたのは、気温調節がなされていないということです。
地下に入った瞬間、モワッとしていたり、地下鉄の車内は蒸し暑かったり、日本では考えられないことがごくごく普通でした。
これはパリでもそうでした。
日本はどこにいても、快適に気温調節がなされているんだと思いました。

ロンドンといえば、みんなが思い出す2階建てバス。
ロンドンではバスでの移動も、本当に便利でした。
多くの路線があり、至る所にアクセスしやすかったです。
ただ、やはりこちらも運転は日本ほどの配慮はありません。
バスでの移動は、車窓の眺めがすごく楽しかったです。
ロンドンには至る所に名所があるので、バスに乗っているだけで観光気分が出ます。

物価は?

やはり、昨今の円安の影響が大きく、物価は高いと感じました。
アパートの近くでスーパーで食料を買い込んでいたのですが、確実に日本のスーパーの方がかなり安いです。

食事は?

イギリスは食事がおいしくないと有名なので、私もずっとそう思っていましたが、今回行ってみて、その思い込みは覆されました。
ローストビーフは、これまで食べたどのローストビーフよりも美味でしたし、前菜もおいしかったです。
世界中の様々な料理が食べられるのも国際都市の魅力ですね。

生活は?

ロンドンのアパートでは、洗濯機を使い洗濯をしましたが、これがすごく時間がかかって、途中でドアは絶対に開けられないというストレスの大きな作業でした(笑)
アパートにはシャワーとお風呂場が2つありましたが、両方同時に使うとお水の出が悪かったです。
水回りの設備など、日本に帰ってきて、我が家のごく一般的な設備が天国のように思いました。
日本は本当にハイテクだし、全てが便利、全てが快適ですね。

世界は確実に狭くなっている

私が学生の頃は、スマホなどなくて、海外旅行や海外留学は今よりももっと不便でした。
それが今では、スマホのアプリで初めての街でも、目的地を入れれば簡単に経路を案内してくれます。
英語が話せれば、本当に世界中どこの街でも行動しやすくなっていると思いました。
英語がわからない時も、スマホでさっと調べられますよね。
こんな時代に、団体旅行で海外に行くのはもったいないです。
飛行機も、宿も、レストランも、スマホがあればさっと予約ができる時代。

今回の旅行では私の子ども達が、スマホを駆使し、道案内をしてくれたので、本当にラクでした。これからの子ども達はみんなそうなっていくといいなと思います。

海外に出るために必要なもの

今回の旅行で、一番感じたのは、「海外に出るために必要なものは、英語力というより、コミュニケーション能力と強いメンタルと健康な身体だ」ということです。

まず、1番育てて欲しいのは強いメンタルです。
不便な環境、不慣れな環境も楽しめる気持ちの強さ。
1人でも心折れずに、どんどん積極的に行動を起こしていくハートの強さ。
様々な事に好奇心を持ち、興味を持って、知りたいと思う積極性。
どんどん自分から話しかけて行く度胸。

英語が話せても、それらがなければ海外ではうまくやっていけません。

また、心身共に健康であること。これも不可欠ですね。

海外留学や海外旅行って、本当にタフでないとやっていけません(笑)

 

総括

今回、私にとっておよそ20年ぶりの海外旅行。ヨーロッパは25年ぶりぐらい。
これまで子育てをしていたので、なかなか海外には行けなかったんですよね。
子どもの習い事やスポーツなど、熱心にしているご家庭は皆さんそうだと思います。

今回、英語講師になって初めて外国旅行をしたのですが、行ってみて本当に良かったと心から思っています。

英語がどのように現在のロンドンやパリで話されているのかを肌で感じることができ、たくさんのインスピレーションを得ることができました。
今後の指導にも大きな影響を与えてくれそうです。

また、生徒さんの口からも「私も行ってみたい!」という声をたくさん聞くことができました。
私が海外に行くことで、生徒さんにとって、海外が少しでも身近になるんだということに気づきました。

私自身、英語を使ってたくさんの人とコミュニケーションを取ったことがすごく楽しかったです。
訛りのきつい英語を何回か聞き返したりしながら、もっと様々な訛りの英語に慣れないといけないなと思いました。同じ英語を使うにしても、ハワイなどでは感じられないことです。

私自身、仕事の一環として、もっと海外に行き、様々な英語に触れないといけないなと心から思いました。

私の子ども達は、NYやLA、カナダなど、北米の都市でも生活経験があるので、子ども達からは「次は絶対にNYに行くべきだ」と言われています(笑)

実は私、NYにも行った事がないんですよね。
学生時代から出産するまで、毎年1~2回は海外旅行していたのに、アメリカ本国にも興味がなかったんです。
あ、ハワイには4度ほど行きましたが(笑)
アメリカ本国に行ったのは、バハマに行く時にフロリダに寄った時ぐらいだったと思います。

子ども達によると、NYもロンドン同様、人種のるつぼらしいですが、NYの人たちの方が、もっともっとフレンドリーだということです。
アメリカ人の人たちって、こちらで出会った人たちも、確かに感じが良くて、笑顔でニコッとしてくれますし、話しやすい感じがします。(アメリカ英語は聞き慣れているので、すごくラクに感じました。)

この数年間は我が子を海外に出すことばかり考えてきましたが、仕事柄、私自身ももっと海外との接点を持たないといけないなと感じています。

 

旅行中にインスタのストーリーでも旅の様子をアップしていましたが、こちらにも書き留めておくことで、いつでも生徒さんにご覧いただけたらという思いでアップしました。

 

機会があれば、ロンドンの前に行ったパリでの様子もアップできればと思っています。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

 

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この記事を書いた人

子ども英語の世界に足を踏み入れて
25年が経ちました。
英語講師という仕事は天職だと思うくらい、
毎日かわいい生徒さんに囲まれて
幸せを感じています。

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