チャンツって何? 良い練習の仕方まで徹底分析
チャンツって何? どんな効果があるの?
チャンツとは
チャンツとは、英語の自然な発音やイントネーションを身につけるために、リズムに合わせて単語や文を繰り返す学習方法のことです。
英語には、日本語とは違う独特のリズムと抑揚があり、単語を一つ一つ区切って読まず、音が繋がったり、落ちたりして、いくつかの単語が集まって、あたかも1つのかたまりのように日本人の耳に入ってくるという特徴があります。
この特徴をきちんと捉えて再現しないことには、通じにくい英語になってしまうと同時に、いつまで経ってもネイティブの英語が聴き取れないということが起きてしまいます。
英語本来のリズムのチャンツを繰り返し口に出して練習することで、英語独特のリズム感とイントネーションを肌で感じながら習得することができ、結果的にリスニング力とスピーキング力が著しく向上するのがチャンツの効果です。
たどたどしい英語ではなく、英語らしさの感じられる英語を話すことができるようになり、ネイティブが話すナチュラルスピードの英語が聴き取れるようになるんですよ。
歌との違い
歌も英語学習には最適な学習方法の1つですが、歌とチャンツには決定的な違いがあります。
歌にはメロディがありますが、チャンツにはメロディはありません。
歌に例えると、言わばラップのような感じです。
歌は大抵がストーリー性があって、文章になっているのに対して、チャンツは、簡単なものだと、単語を並べただけの物からスタートできます。
そして、ターゲットとなる表現を繰り返し単語を入れ替えて練習することも可能なので、語学学習には便利で欠かせない学習法です。
歌よりもチャンツの方が学習者のレベルに合わせられる自由度が高く、英語初心者や小さな子どもでも、簡単に始めることができます。
また、メロディがないので、歌の苦手な子どもや、歌を歌うのが恥ずかしい子どもにもハードルが低いのも魅力です。
チャンツの効果
ここで、もう一度、チャンツの効果を深掘りしましょう。
ネイティブのナチュラルな発音が身に付く
英語は日本語とは異なる言語なので、発音の仕方やリズム、抑揚(イントネーション)が異なります。なんと言っても、英語は音にかたまりができるというのが、日本人には理解しにくい最大の特徴であり、そのかたまりごとに抑揚が付けられています。
また、英語は、一定の周期で強い弱いが周期的に繰り返されます。
その一方で、日本語は一つ一つの単語をしっかりと区切って、すべてはっきりと話す言語で、声の大きさも文章の中ではほぼ一定で変化がありません。
日本人は日本語を話す感覚で、全ての英単語をひとつひとつ区切って、声の大きさを全て同じで話すので、英語らしい弾むようなリズムが生まれず、英語話者からは大変聞き取りにくい英語となってしまいます。
その点、チャンツはリズムに合わせて音のかたまり(チャンク)を話す練習を繰り返し行うため、日本人が苦手なところが全て網羅されたトレーニングができ、ネイティブのナチュラルな発音が身に付きます。
リズミカルなテンポにのって一気に音のかたまりを話す練習が、発音上達に効果的です。
反復練習するうちに、自然なイントネーションを覚えられるでしょう。
また、人は自分が言えるものは聴き取れるので、英語の音のかたまりを意識しながら練習することで、リスニング力が驚くほど向上します。
英語学習を飽きずに続けられる
本読みや、講師の後にリピートするような単調な英語学習だと、子どもはすぐに飽きてしまったり、興味を持てなかったりすることがあります。
一方、チャンツではリズミカルなテンポに合わせて発音練習するため、楽しく飽きずに繰り返し練習できるのが良いですね。
年齢が低いうちから始めると英語に対しての心理的なハードルが低く、学習を継続しやすい点もチャンツならではのポイントです。
チャンツを使った英語学習のポイント
では次に、実際にチャンツを使って英語を身に付ける際のポイントを解説します。
リズムをつかむ
チャンツで最も重要なのは、英語のリズムをつかむことです。
単にチャンツを聞くだけではなく、自分の声を出して一緒に言ってみましょう。
英語ならではの独特なリズムとイントネーション、音声変化を身につけるためには、聞こえてきた英語を正確に再現することがポイントです。
自己流に言うのではなく、しっかりとリズムに乗って、お手本通りのタイミングで、お手本を完全にコピーするのが大事ですよ。
初めのうちは全部をうまく言うことができなくても、繰り返しているうちに言えるようになるので、何度も反復練習が大切です。
音のかたまり(音声変化)に意識を向ける
チャンツで身に付けた、音のかたまりに対する感覚を、普通に英語を話す時にも実際に使ってみましょう。
また一つ一つの単語を区切って、全ての単語をはっきりと言うのではなく、チャンツで習得したようなリズム、イントネーションを意識することが大切です。
指導者について学ぶ
音声変化のコツや原理については、音声学を学んでいる指導者について、きちんとした指導を受けた方が、おかしな癖が付かずに済むのでオススメです。
何事も自己流は遠回りになることが多いので、良い指導者を選ぶことが上達のコツです。
できるだけ多くの良質なチャンツを聞く
チャンツは、できるだけバリエーションを増やしてトレーニングすることで英語が習得しやすくなります。数多くのチャンツをこなすと語彙力も増え、英会話でも役に立ちます。
ただ、チャンツならどれでも良いと言うわけではありません。
日本で作られたチャンツの中には、英語を話しているけれど、リズムが完全に日本語のリズムの影響を受けている不自然なものも多いのが現状です。
英語本来のリズムのチャンツを厳選して練習することが大切です。
オススメはCarolyn Graham氏の作ったJazz chantsです。
Carolyn Graham氏とは
NYの大学で外国人に英語を教えながら、夜はジャズクラブで歌うシンガーでもあった彼女は、そのジャズクラブに来ていたお客さんの会話を聞いて、ジャズのリズムに乗せて英語を練習すればいいという事を思いついたそうです。
それがJazz chantsの起源となり、その後、数々の素晴らしい教材を開発しています。
これ以外にも You Tubeで ”Jazz chants Carolyn Graham”と検索すると、たくさんのチャンツの動画がヒットします。
イースマイル英語教室では
イースマイル英語教室では、Carolyn Graham氏のJazz chantsをレッスンに取り入れています。
とても楽しく、リズムに乗って、ネイティブのようなかっこいい英語が話せるようになりますよ。
2024年度からは、もっと多くのクラスでJazz chantsを導入予定です。
お楽しみにしていてくださいね。