発音がうまくなるためには

英語の発音って、海外留学すれば良くなると思っていませんか?

私はお恥ずかしながら、昔はそう思っていました。

でも、現実はそんな甘いものではないんですよね。

私は仕事柄、たくさんの英語講師の方の話す英語をセミナーで聞く機会があるのですが、発音に関しては英語圏での生活体験のあるなしはまったく関係がないんだなと思いました。

セミナーを受けていても、英語講師の方々はほとんど発音や音声学に関する専門知識を持ち合わせていらっしゃらないという現実を見てびっくりすることが多いです。

今までの自分の経験とセンスだけで発音していて、その自己流の方法で指導をしている人が多いというのが、日本の英語教育界の現状のようです。

実は英語講師の方々さえも、きちんと発音できていない音がたくさんあるというのが実情なんです。(もちろん、私にも苦手な発音はあります。)
その事実を一般の方が知ったら驚かれると思うほど。

私自身、これまで3人の先生について発音や音声学、発音指導法を学んできましたが、専門知識のなある先生の指導は素晴らしいと実感しています。

海外在住経験がある=発音が上手 ではなく、音声学的な専門的な知識をしっかりと勉強して、自分自身の発音を意識的き鍛えた人が発音が上手だということを、これらの先生から私は学びました。

 

小学生以上になると、ただ「真似をしてね」だけではその音を上手に出せなくなっていくものなんですが、そのお手本となる先生の発音すら怪しげなものだとしたら、ますます上手には発音できなくなってしまいますよね。

英語には英語らしい発声の仕方があり、英語らしいリズムがあり、英語らしい音がある。

すごく基本的なことなのに、その根幹の部分を日本の学校教育ではほとんど教えてくれませんよね。

そもそも、それを指導できる先生がほとんどいないのですから、当然のことと言えば当然かもしれません。

では、ネイティブの先生なら良いのかというと、そうとも言えないんです。

「真似してね」というだけで真似ができるのなら、誰も苦労なんてしていませんよね。

小学校中学年になったら、日本語の発音との違いをしっかりと意識させて、集中的にトレーニングしなければ、なかなか習得ができないものだと思います。

そこで必要になるのが、講師の理論的な知識と指導経験の豊富さです。

ネイティブの先生は日本語の発声や発音の癖はわからない人が多いので、的確な指導ができる人を見つけるのはかなり難しいです。

英語がうまくなりたいと思って、ネイティブの先生の英語レッスンに通っても、発音に関してはしっかりと指導してもらえず、「通じればOK」というレベルで済まされてしまっていることが多いように思います。

「とにかくよく聞いて真似をして」という乱暴な指導で、なかなか発音が改善せずに、自分の努力が足りないのか、自分の耳が悪いのかと自己嫌悪してしまう生徒さんが後を絶たないという現状をすごく残念に感じています。

本当は、生徒さんが悪いのではなく、その指導者に問題があるんです!

なぜその音になるのかをきちんと理論的に説明してあげれば、誰でも努力すれば発音できるようになるんです。

英語教室を選ぶ際に、先生の発音を気にする必要ももちろんありますが、生徒さんの発音をしっかりとチェックしてください。

指導力のある先生に指導してもらっている子たちは、きちんと英語らしい発音になっているはずです。

巷には、残念ながら英語教室に通っているにも関わらず、カタカナ発音の子供が結構な割合で存在しているんです。

そんな嘆かわしい実情を見る度に、日本の英語の先生たちの発音に対する専門的な知識をまずは何とかレベルアップしなくてはいけないなと痛感しています。

私も英語ネイティブではないので完ぺきではありませんが、英語の発声方法、一つ一つの音素の正しい出し方を学んだので、きっと多くの英語講師の方々のお役に立てると思っています。

2022年には、先生のための発音指導法講座を開講すべく、現在トレーニングに励んでいますので、ご期待くださいね。

 

 

 

 

この記事を書いた人

子ども英語の世界に足を踏み入れて
25年が経ちました。
英語講師という仕事は天職だと思うくらい、
毎日かわいい生徒さんに囲まれて
幸せを感じています。

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